日本建築・日本の街を考えていきます。(岩井慎悟)


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カテゴリ:木材の性質( 3 )

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板目材の材面において、立木のときに樹心側に近かった面を『木裏』、樹皮側を『木表』と言います。
木材は乾燥していくと、木表側(樹皮側)に反る特徴があります。
また、製材前の原木に在した内部応力のために製材段階で起きる挽き曲がりなどの変形を『狂い[クルイ]』と呼び、その変形の状態によって『曲がり』・『反り』・『捩れ』に区分されます。

建築物にそのような『狂い』を生じる木材を使用する場合、当然ですが、木の特徴を考慮した使い方を考えなければいけません。
例えば、敷居、鴨居などの内法材では、内法側に反ることを考慮(建具の建付け上有利なため)して表側を木表となるように木材を使用します。

また一般に木裏(樹心側)は木表(樹皮側)よりも木目が悪いといわれ、節も樹心に近い部分に出やすいという特徴があり、雨にさらされる下見板や雨戸などに使う場合は、その表側には木裏を使ったり、木裏は逆目(サカメ)が立ちやすいため、手足の触れる部分にはあまり用いられたりしません。
木表は節が少なく木目も美しく、削った表面には光沢があり、逆目も立ちにくいので、縁甲板、地板、テーブルの天板などでも木表を表側にして用いるのが普通です。
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同じ一本の木からとった材料でもそのように表裏があったりするので、木材の特徴を生かした使い方が重要となってきます。
また、鉋削り(かんなけずり)では、木表は木材の末から元に向かって削り、木裏は逆に元から末に向かって削ると逆目が立たないなど木材の扱い方も木の特徴を知っていなければ、その良さを生かすことができません。

木も人も、長所、短所いろんな特徴をうまく生かすことっていうのは大事なことですね。
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by 100nenya | 2005-05-11 01:50 | 木材の性質

木材の性質2・『銘木』

『銘木(めいぼく)』とは、その名の通り、形状や大きさ、材質などが優れたものや、また入手が困難な天然木や樹種、埋れ木(数百年間という長い年月、地層の中に埋れ半ば炭化した木。神代スギ等。)などのことを指します。
もちろん、値段も高く、高級材として取引されています。
今現在、合板や集成材が多く普及する中で、この銘木をムク材と呼ばれる純真な一枚板で使用することは、ごくごくまれとなってしまいました。
昔の家でも、なかなか銘木をふんだんに使用した建物は多くはありませんが、やはり座敷の床框や床柱、違い棚、また天井板や欄間の幕板などに銘木を使用すると、建物が引き締まります。
また銘木を使用する際は、昔の大工さんなどの技やデザインといった腕の見せ所でもあり、そういった面からでも緊張感があっていいものです。
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by 100nenya | 2005-04-12 22:09 | 木材の性質
日本家屋のほとんどは木造で造られています。
その日本家屋に使用されている木材の性質を知ることによって、日本の家の性質が見えてくるかもしれないので、少し書きたいと思います。
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まず一般的によく知られている針葉樹と広葉樹。
これは葉の形で分類されていますが、木材としての性質はというと、針葉樹は広葉樹より軽く加工しやすいというのが大きい特徴です。
針葉樹はスギやヒノキなどに代表されるように樹形が真っ直ぐ曲がりの少ない樹種が多く、そういった点でも真っ直ぐ長い材木が必要な建築で考えれば使いやすいのが分かると思います。
また針葉樹は柔木(ヤワラギ)と呼ばれているように、広葉樹と比べて組織が柔らかくその面でも加工のしやすさが分かると思います。

それでは広葉樹は建築木材としてどのように使われているのか?
広葉樹は針葉樹と対照的に堅木(カタギ)と呼ばれ、その名の通り硬質で比重も大きく重たい特徴です。
この特徴から、強く腐りにくく、ケヤキなどの大黒柱として使用したりします。
また、木目がさまざまで面白く、塗装を施すことで更にその木目がより引き立ち、床板や家具、造作材として多用されています。
ただ前述したように、加工性といった面では針葉樹に劣りますので、今では少し高価な材木という印象がありますね。

木材の特徴は、針葉樹・広葉樹といった大きな分類だけでなく、それぞれの材種・また同じ材種でも産地・材齢等で一本一本違っています。
どの木をどこに使うか?
家造りにおいて、とっても大切なことです。
特に和室のような木を見せるデザインになっている日本建築の手法の中では重要ですね。
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by 100nenya | 2005-04-06 15:31 | 木材の性質